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エステサロンでのハイフは禁止?リスクや代替策を紹介

エステサロンでのハイフは禁止?リスクや代替策を紹介

ハイフ(HIFU)は、皮膚の深層に超音波エネルギーを照射し、肌のたるみやしわの改善を目指す美容ケアとして注目を集めていました。エステサロンでも行われていたハイフ施術ですが、近年は禁止といわれています。本記事では、ハイフに対する規制の背景と理由や、これらの規制に対する具体的な対応策について詳しく解説します。

ハイフ(HIFU)とは

ハイフ(HIFU)
ハイフは、高密度焦点式超音波(High-Intensity Focused Ultrasound)を利用した技術です。この技術は主に、たるみの改善のためのメニューとして、美容分野で注目を集めています。

ハイフの主な特徴は、超音波の熱エネルギーを皮膚の深層に照射し、皮下組織や筋膜(SMAS層)の引き締めを促すことです。これにより、フェイスラインのもたつきやほうれい線、二重あごなどの改善が期待できます。

この施術の大きな特徴は、従来の美容施術と比べて、皮膚表面に傷をつけることなく深部組織にアプローチできる点です。そのため、手軽で効果的な施術として話題を集めていました。

ハイフの特徴と注意点

ハイフはもともと、前立腺がん治療などの医療目的で開発され使用されていました。がん細胞を破壊するためにピンポイントで深部組織にエネルギーを照射できる特性が、医療現場で高く評価されたのです。

この技術の転用により、美容分野にも新たな施術として導入されるようになりました。

しかし、急速に利用が拡大されたことで、新たな問題も生じました。正しい知識を持たない施術者による不適切な使用や、それに伴う事故のリスクが高まったのです。この点が、規制が強化される要因となりました。

現在、エステサロンでのハイフ施術は規制の対象となっており、その安全性と効果的な代替手段が議論されています。

ハイフがエステサロンで禁止となった理由

禁止
エステサロンにおいて医師ではない人がハイフ施術を行った結果、さまざまな問題が発生しました。そのため、厚生労働省がこの施術の法的位置づけを明確にし、安全性を確保するための対策を講じています。

エステサロンでハイフによる事故の発生

エステサロンでのハイフ施術が問題視されるようになった背景には、複数の要因が重なっています。

消費者安全調査委員会によると、2015年以降、ハイフ施術による事故が増加傾向にあり、特にエステサロンでの事故が顕著になったことで、この問題が浮き彫りになりました。

POINT

多くのエステサロンで導入されていましたが、多くの場合が解剖学や適切な出力・照射方法に関する十分な知識を持たないまま施術が行われていました。ハイフ施術と機器に関する法規制の不十分だったことも要因の一つです。神経・感覚の障害、熱傷、さらには視力障害などの深刻な事故が報告されています。

これらの事態を受け、厚生労働省による調査や監視が強化されました。厚生労働省は2024年6月に「皮下組織に熱を加える行為を医療行為とみなし、医師免許を持たない者が行うことを医師法に抵触する」といった内容の通知を行いました。そのため現在、美容目的で使用するために日本で承認されたハイフ機器はなく、エステティシャンによるハイフ施術は禁止されることとなりました。

エステサロンにおけるハイフ禁止への対策

エステサロンがハイフを導入できない状況下では、さまざまな代替策を検討することが重要です。以下のような対策を考えることができます。

代替機器の導入

ラジオ波機器
ハイフの代わりに、安全性が確認されている他の美容機器の導入を検討しましょう。例えば、ラジオ波機器や、低出力の超音波機器などが選択肢となるでしょう。ラジオ波機器は皮膚の深層へ熱を届け、コラーゲンの生成を促進します。低出力の超音波機器は微細な振動を与え、細胞の活性化を促進します。これらのメニューは肌への負担が比較的少なく、肌の引き締めに効果が期待できます。

複合的な美容アプローチの考案

機器に依存しないサービスの提供も効果的です。エステティシャンの技術を最大限に活かし、手技を中心としたメニューによって、肌のハリ感をサポートするメニューを考案しましょう。個々の顧客の肌質や悩みに合わせて細かく調整できるため、高い満足度を得られやすいという利点もあります。

また、スタッフの技術向上がエステサロンの価値を高めるため、長期的な競争力の維持にも効果的です。機器に頼らないアプローチは、コスト面でも利点があり、エステサロンの独自性を打ち出す機会にもなります。

メニューについて詳しくは「売れるエステメニューの作り方とは?意識するポイントや注意点も解説」をご覧ください。

ブランディングの強化

独自の魅力を持つエステサロンとしての地位を確立するため、ブランディングの強化が重要な戦略となります。独自のトリートメントメニューの開発や、スタッフの技術向上、顧客満足度を重視したサービス提供に注力することで、競合との差別化を図れます。これらの取り組みにより、ハイフに頼らない、魅力的なサロンとしてのブランドイメージを構築できるでしょう。

ブランディングについて詳しくは「エステサロンを差別化するブランディングとは?重要性やメリットを紹介」をご覧ください。

エステサロンはハイフのリスクを把握し、安全性を重視しよう

エステサロンにとってハイフ施術の規制は、新たな挑戦の機会といえるでしょう。代替施術の導入、複合的な美容アプローチの提案、そしてブランディングの強化など、エステサロンで提供できる価値を見直しながら、安全性と効果を両立させた新しいサービスの開発に取り組むことが重要です。対策を講じ、信頼されるエステサロンを目指しましょう。

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(※「GROTTY PRO」「RELEASE CUTTER」は医療機器ではありません)

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