エステサロンは今や年代性別問わず幅広い層に利用されるようになり、サービスも拡大しています。施術を行うエステティシャンはまさにエステティック業の要であり、正職員からパート、自営、フリーランスとさまざまな働き方が可能です。
本記事ではエステティックの定義やカテゴリーなどの基礎情報からエステティシャンの具体的な仕事内容と必要な素質、おすすめの資格について解説します。
エステティシャンに興味がある人はもちろん、エステサロン経営における人材確保・育成の参考にしてください。
エステティックの定義・カテゴリー
まずはエステティックの定義や昨今のエステティックのカテゴリーについて解説していきます。エステティシャンの仕事内容や必要な素質を理解するためにも、基礎を把握しておきましょう。
そもそもエステティックとは?
エステティシャンは美と健康のエキスパートとしてさまざまな施術を行いますが、美容師や理容師のような国家資格はありません。
エステティックの定義は総務省や一般社団日本エステティック協会などにより「全身美容で、手技又は化粧品・機器等を用いて、皮膚の美化(スキンケア)、体型を整える(プロポーションメイキング)、リラクセーション等の施術および指導のこと」と記されています。エステティシャンはエステティックを行う技術者であり、医師免許や美容師免許などの国家資格を必要とする行為はできません。
エステティックの7大カテゴリー
従来のエステティックはフェイシャルと痩身がメインでしたが、利用層の広がりによって身近な存在となったことで、細かく分類されています。
昨今のエステティックのカテゴリーは以下の7つが挙げられます。
フェイシャル
エステティックのなかで最も利用されているメニューで、顔~デコルテまわりをケアします。肌のキメを整える、保湿といったスキンケアから、リフトアップやむくみ改善に向けたケアなどがあります。
痩身・ボディメイキング
体型を整えるメニュー。代謝をアップしたり、全身のバランスを整えやすくしたり、ウエストや足といった部位ごとのケアをしたりします。ハンドケアと機器を組み合わせた施術、生活習慣の指導などトータルケアがほとんどです。
リラクゼーション
癒しを目的としたメニュー。アロマオイルを用いたボディケアやスカルプケアなどを行います。体や頭皮のコリがほぐれることでリフトアップ、ストレス緩和につながります。ハンドケアが主流ですが、機器を用いた施術もあります。
脱毛
ワックスや美容ライトを用いて、毛乳頭、皮脂腺開口部を破壊しない一時的な脱毛を行います。エステサロンの脱毛ではレーザー光線をはじめとする強力な光線を照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部を破壊する行為は禁止されています。
ブライダル
結婚式の準備として、スキンケア、ボディメイキング、リラクゼーションを組み合わせた総合メニュー。今はスキンケアに特化した新郎用のメンズブライダルエステティックも人気です。
メディカル・シニア
エステティックがもたらす健康効果に着目したメニュー。リンパの流れを促すケアや姿勢を正しく保つためのケアなど個々に抱える問題や心身の苦痛を軽減しQOL向上をめざすもので、高齢化が進む日本において需要の高まりが期待されています。
訪問
介護だけでなく、さまざまな事情によって定期的に店舗に通うことが困難な人向けのメニュー。ハンドケアや持ち運びができるコンパクトな機器を用いてケアを行います。
エステティックのメニューづくりについて詳しくは以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
エステティシャンの仕事は多種多様
エステティシャンは手技や機器を用いて施術を行う仕事というイメージが強いと思いますが、それだけではありません。実際に行う仕事内容について解説します。
エステティシャンの仕事内容と求められる素質
店舗の規模や勤務形態によって異なりますが、エステティシャンがこなす作業は概ね下記の通りです。
- サービスの提案
- 契約
- カウンセリング
- 施術
- アフターカウンセリング
- 物販、在庫管理
- 会計事務
- 顧客管理
- 機器の点検・整備
- 衛生管理
- 苦情・クレームなど問い合わせ対応
- チラシやSNSなどによる情報発信、告知
エステティシャンは正しく施術を行う専門知識とスキルを持つ技術者です。同時に、お客様に合ったサービスや商品の提案、問い合わせに答える接客業であり、個々の体質や悩みを聞き出すカウンセリングを行うためホスピタリティも求められます。さらに個人経営の場合、機器の整備や消耗品の管理、収支、集客対策もこなさなければなりません。その項目は12にまで及んでおり、まさに多種多様といえる業務を抱えています。
エステティシャンにおすすめの資格
エステティシャンにとって取得しておいたほうがいい資格や競合店との差別化を図るために有効な資格を紹介します。
エステティシャンとしてのスキル資格
AJESTHE認定資格
エステティシャンの基本ともいえる一般社団法人日本エステティック協会による認定資格です。試験に合格すると、基本的な知識・技術をもち、担当範囲のエステティックサービスを適切に提供できる証しとなる「AJESTHE認定エステティシャン」の資格を取得できます。スキルや目的に応じて「上級エステティシャン」「トータルエステティックアドバイザー」「美肌エキスパート」「ソシオエステティシャン」などの資格もあります。
メディカルセラピスト
一般社団法人メディカルエステ協会の資格「MEAメディカルセラピスト」です。エステティックを美容だけでなくより健康に近づけて、QOLの向上を目的とした資格を取得することで、特化メニューの構築がしやすくなります。
国際資格
国外での活動や海外からのお客様を視野に入れるのであれば、エステティシャンの国際資格の取得は有効です。1946年にベルギーで設立した「CIDESCOディプロマ」や世界で唯一のエステティック教育専門国際組織である国際エステティック連盟(INFA)認定「エステティックパスポート」があります。
独自性の打ちだしに効果的な国家資格
以下の国家資格を有していることによって、施術内容の独自性やサービスの拡充が実現します。
- 美容・理容師
- 看護師
- あん摩マッサージ指圧
- 食品衛生責任者
美容・理容師の資格と届出を行うことで、まつ毛パーマやエクステ、シェービングの施術が可能です。同様に、看護師やマッサージ指圧師の資格があることで、より体の不調やトラブルケアに特化した施術の提案が行えます。どれも手軽には取得できない資格ですが、ライフサイクルの変化によって、美容師や看護師を辞めた人がセカンドキャリアとしてエステサロンを経営し、自らもエスティシャンとして活躍するケースや、美容師や看護師の免許を持った人をエステティシャンとして採用するケースも考えられます。
食品衛生責任者は施術内容に直接関わりはありませんが、飲食店の営業可能な施設の要件を満たしている店舗の場合は、管轄の保健所に営業許可を取ることで特製ドリンクやフードの提供など、アフターケアの充実につながります。
エステティックに関する資格について詳しくは以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
多岐に渡るエステティシャンの仕事には知識、技術、ホスピタリティが不可欠
エステティシャン=エステティックの施術を行うだけというイメージを抱く人も少なくないと思います。実際は施術に関わる技術のスキルアップや知識の向上のほか、カウンセリングを充実させるためのコミュニケーション力、傾聴力といった接客スキルを磨く必要もあります。しかし、受付からメニュー提案、物販、会計、次回予約などの顧客管理と幅広い内容の業務に携わることがほとんどです。そのため、専門的な知識とスキルだけでなく、接客やカウンセリングに必要なホスピタリティも重要な素質となります。
エステティック機器の導入はエステティシャンの負担軽減とサロンの強み構築の両立に有効です。なかでも、「GROTTY PRO」と「RELEASE CUTTER」は独自の技術による高い施術効果とシンプルな操作、汎用性の高さから無理なく取り入れることができます。
どちらも無料体験会、出張デモを実施しております。一度、お試しください。
(※「GROTTY PRO」「RELEASE CUTTER」は医療機器ではありません)