マンションエステは、エステサロンの開業を目指す方にとって人気のスタイルです。自宅マンションの一室、あるいはマンションを店舗利用として借りて開業したい人も多いでしょう。しかし、マンションエステ開業には、メリットばかりでなくデメリットもあります。
この記事では、マンションエステを開業することのメリット・デメリット、注意点や成功ポイントを紹介します。
なお、エステサロンの開業全般については以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
エステサロン開業の場所
エステサロンを開業するには、場所選びからはじめましょう。サロンのタイプには主に「マンション」「自宅」「テナント(店舗)」などの選択肢があります。さらに、マンションの場合は賃貸/分譲があります。それぞれの特徴を考慮して選びましょう。
- 自宅サロン:自宅の一部を店舗として活用して開業する方法。初期費用や賃料が抑えられるが、生活感が出やすく、非日常的な空間演出や導線の工夫が必要。集客が難しく、近隣への配慮が求められる
- テナントサロン:商業ビルなどの店舗スペースを借りて開業する方法。好立地で集客しやすいが、改装費などの初期費用や賃料が高額になりがち
- マンションサロン:賃貸マンションや自宅マンションを活用して開業する方法。静かな環境を選ぶことができテナントに比べ費用が抑えられるが、内装の変更や集客が難しく近隣への配慮が必要
なお、マンションで営業をするには、まず、分譲であれ、賃貸であれ、営業可能なマンションであるかどうかの確認が必要です。分譲マンションであっても、住宅専用の場合が多いので、そこで営業活動は不可となっているのが基本のようです。詳しくは「マンションでエステサロンを開業するデメリット」の章で解説します。
マンションでエステサロンを開業するメリット
エステ開業スタイルのうち「マンションエステ」には、以下のようなメリットがあります。
費用を抑えられる
マンションエステは、テナント(店舗)に比べ家賃や保証金を抑えられます。テナントを借りる場合は家賃が高額になり、保証金や改装費も高くなる傾向にあります。
しかしマンションであれば、自宅ではなく賃貸であっても費用はその半分程度にまで抑えられます。たとえば、「マンション:家賃10万円~・開業費用約150万円~」に対し「テナント:家賃20万円~・開業費用約300万円~」といった具合です。また、エステサロンに必要な水回り設備も、マンションであればひと通り整っています。
また、開業費用に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
静かな環境を選べる
周辺環境に配慮してマンションを選べば、静かな環境でサロンを開業できます。
テナントの場合、周囲の店舗によっては音やニオイがサロンの雰囲気とマッチしないことがあります。美容室の近くではドライヤーの音、飲食店近くではニオイ、家族連れが多いショッピングモールでは子どもの声が気になるかもしれません。
自宅サロンの場合は、家族の存在や生活音などの日常感を消す必要がありますが、自宅とは別のマンションであれば、サロン用の空間を保つことができます。
マンションでエステサロンを開業するデメリット
エステサロン開業スタイルのうち「マンションエステ」には、以下のようなデメリットがあります。
商用利用可能な物件が少ない
はじめから商用利用が目的のテナントと異なり、マンションは主に居住目的で作られているため、商用利用可能な物件が少ないというデメリットがあります。また、商用利用可能だとしても宣伝や広告が制限されているケースもあります。さらに、利便性が良くエステサロンのイメージに合った物件となると、数も少なくなるでしょう。
マンションのオーナーや管理組合に許可を得ず、住居用物件でサロンを開業した場合には、契約解除や強制退去を求められるリスクがあります。マンションで開業するときには、事前に必要な許可をとっておきましょう。
集客の難易度が高い
テナントと異なり、マンションエステは外観からは分かりにくく看板や表札が出せないなど、通行人への認知や集客が難しいというデメリットがあります。比較的商用利用できるマンションで看板を出せる場合も、設置場所など細かな決まりがあるため、住民や他店とのトラブルにならないよう注意しましょう。
また、お客様に認知されても、マンションはテナントに比べ心理的に入りにくい、オートロックやチャイムのハードルが高いこともデメリットとして挙げられます。
近隣住民とのトラブルに発展する可能性がある
エステサロンを営業することで、近隣住民からのクレームを受ける可能性やトラブルに発展する可能性があります。不動産会社が許可を出していても、近隣住民からクレームが出るケースもあるでしょう。
ボディトリートメントでお客様の体に付いたオイルはふき取る、アルカリ性のアロマ臭は酸性の洗剤でこまめに拭き掃除をする、脱臭機を設置するなど、日頃から香りをなるべく残さない工夫をしましょう。
内装を変えられない
テナントサロンと異なり、賃貸マンションでのサロンは内装を自由に変えられないというデメリットがあります。どうしても変えたい場合、不動産会社や物件オーナーへの許可取りが必要です。分譲の方が相対的に自由度は高いですが、大規模な工事となるとやはり事前の許可が必要となる場合もあります。
また、万が一改装できても、賃貸物件は原則として退去時には原状回復が条件となっているため、大幅に内装を変えると元に戻すための費用も必要になります。
マンションでエステサロンを開業する際の注意点
マンションでエステサロンを開業する際のトラブルをもとに、事前におさえておきたい注意点を挙げて解説します。
商用利用の可否についての確認と営業許可
マンションは店舗として利用できる物件が少ないため、商用利用できるかを確認のうえ、営業許可を得る必要があります。分譲の自宅マンションであっても同様です。オーナーが許可しても、管理組合が許可しないケースもあります。
また、店舗用物件は消防法や建築基準法、消費税法、保険契約などが居住用と異なるため、不動産会社やマンションオーナー、マンションの管理組合に確認が必要です。
開業における許可や届出について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
近隣住民への配慮
トラブルやクレームが発生する前に、日頃から近隣住民への気遣いを示しましょう。小さなトラブルの芽を放置することで、大きなトラブルに発展する可能性があります。
商用利用可能な物件であっても、「看板が邪魔」「不特定多数の人の出入りが気になる」など、住民にとっては不安や不満につながることもあります。近隣との関係性のなかで、日常的に些細な芽を摘み取る心配りが必要です。
家賃が課税対象となる
税金の適用には、使用目的によって異なる規定があります。マンションの家賃は、居住契約は非課税・店舗契約は課税対象です。持ち家のマンションの一室で開業する場合、店舗部分に関する固定資産税の税率が変動する場合があります。正しく対処し、将来的な税金に関するトラブルを避けましょう。
マンションエステを成功させるポイント
マンションエステを成功させるポイントを紹介します。
立地や物件選びにこだわる
まずは適切な物件探しからはじめましょう。「店舗・商用利用可」「SOHO可」など、商用利用できるマンションを探し「エステ利用可」の物件を選びます。次に、「駅近」「近隣に駐車場有り」などターゲットを集客しやすい立地や譲れない条件をもとに物件を絞ります。
また、店舗利用の契約条件も確認し、不利にならない条件か検討しましょう。
近隣住民とのコミュニケーション
マンションサロンを営業する場合、日頃から近隣住民とのコミュニケーションをとって、不満や不安を解消しておきましょう。反対に、良好な関係を築くことができれば、トラブルを未然に防ぐことができ、近隣住民がサロンを利用してくれる可能性もあります。関係性次第で、デメリットもメリットに変えることができます。
集客の工夫
看板や表札が出せなくても集客は可能です。ホームページやSNS、メルマガをはじめ、近隣向けならばポスティングなど、ターゲットに合わせた集客方法を工夫しましょう。
マンションサロンならではの静かでプライベートな空間といったメリットやサロンの魅力を打ち出し、集客につなげましょう。
事前のトラブル対策
マンションエステ開業にあたり想定されるトラブルには、あらかじめ対処しておきましょう。たとえば、お客様の無断駐車が問題とならないよう、あらかじめ近隣の駐車スペースを案内する、あるいは駐車チケットを用意するなどの配慮が必要です。
長期的な運営安定には、近隣住民・お客様ともに不満を生じさせない対策が欠かせません。
エステ機器選び
エステサロンの成功には、エステ機器選びも大切なポイントです。顧客満足度やリピート率アップが見込め、開業資金の早期回収が可能な機器選びも重要ですが、マンションで開業するなら音の静かさやコンパクトなサイズのものを意識して選ぶとよいでしょう。
小さくて静かな機器は、限られた空間でも快適にサービスを提供でき、近隣への騒音影響も最小限に抑えられます。加えて、1台でさまざまなメニューに利用できるエステ機器ならば、何台も揃える必要がなく、よりおすすめです。
エステ機器選びに関しては以下の記事も参考にあります。
マンションエステの成功は開業準備から!機器選びもポイント
マンションエステという開業スタイルは、テナントエステに比べ費用を抑えられ、周囲を気にせず静かな環境で営業できるというメリットがあります。一方で、マンションには商用利用可能な物件が少なく、商業施設に比べて集客の難易度が高い、近隣住民とのトラブルリスクがある、内装を変えられないなどのデメリットもあります。
トラブルへの発展を避けるため、立地や物件選びにこだわり、集客を工夫し、近隣住民とのコミュニケーションを図るなど予想できることには対処しておきましょう。
また、新規顧客の獲得やリピートにつなげるためにも、エステ機器は大切なツールです。
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